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沖村憲樹氏が中国最高の国家科学技術賞を受賞

2016/01/19

 

0沖村憲樹氏が中国で受賞

  21世紀構想研究会のアドバイザーである沖村憲樹さん(元科学技術庁科学審議官、科学技術振興機構=JST理事長)が、中国の「国家科学技術奨」を受賞しました。昨年の大村智先生 (21世紀構想研究会アドバイザー)に続いて、国際的な著名な叙勲を受けたもので、大変、名誉に思います。

 現在、沖村さんはJSTの特別顧問を務めており、昨年度からアジアの青少年を日本に短期間招へいする、さくらサイエンスプランの推進室長として指揮しています。さくらサイエンスプランの活動については、21世紀構想研究会でも講演をしてもらいました。

 今回の受章は、さる1月8日、中国の人民大会堂で「 2015年度中国国家科学技術奨」としてメダルと証書を授与されたものです。外国人7人の表彰者の第2位で授与されたものです。

 中国の科学技術の振興に貢献した外国人に授与する最高の栄誉で、これまでは著名な外国の科学者が表彰されていました。今年まで101人が授与され、日本人としては11人目になります。

 今回の授与で特筆されるのは、科学技術関係の行政官として歴代初めての授与であることと、習近平政権になって初めての授与であること、さらに第2位という序列での授与は異例と受け止められています。核融合の研究で有名なエブゲニー・クリチャトフ博士(ロシア)、ノーベル物理学賞受賞者で欧州原子核研究機構(CERN)総裁のカルロ・ルビア博士よりも行政官の沖村氏が上位で授与されたものです。

 沖村氏は、昨年9月にも馬櫂副首相(国務院副総理)から「中国政府友誼賞」を授与され、習近平主席ら中国の指導者が出席する国慶節祝賀会に招待されています。短期間に2つの中国の著名な表彰を受けたのは初のケースです。

 授賞式の模様と沖村氏への授与は、国営テレビの中国中央電視台で繰り返し長時間放映されました。中国の有識者の間からは、対日政策好転へのシグナルではないかとも受け止められているようです。

 

  沖村先生b
沖村さんは受賞後に次のように喜びを語っています。

 「今回の授賞は、個人に対する授賞というより文部科学省、科学技術振興機構、これまで交流に努力してきた7人の中国人スタッフを含む中国総合研究交流センター(センター長有馬朗人先生)への授与であると思います。日中の科学技術交流こそ次世代の最大のテーマの一つと位置付けて活動してきました。中国での長年の活動で知り合った多くの中国人から祝辞を頂いたり、中国科学技術部、中国科学院、中国科学技術大学、日本大使館でも祝賀会を開催して頂き感激しました。長年の活動にご協力頂いた関係者に深く感謝を申し上げます」