お知らせ

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21世紀構想研究会会員の執筆活動報告

2022/05/09

コロナ禍で屋外活動が制約されている時期が続いていますが、研究会会員の有志はこつこつと執筆活動を展開してそれぞれ、社会的にインパクトを与える書籍を上梓しました。
その書籍をご紹介します。

★中村明子先生の本
「オウムと731と新型コロナ ‐時代の証人がみたバイオテロの真相‐」(薬事日報、2021年9月1日刊行)
長年、細菌感染症の専門家として活躍し、現在はその経験を活かし医学部学生の指導に携わる中村先生が、なんと日本のバイオテロ疑惑の真相究明にかかわった体験をもとに「旧日本軍731部隊」、「オウム真理教」による細菌兵器製造などを詳細にまとめて上梓しました。第4章では世界を震撼させたスペイン風邪、第5章では新型コロナウイルスを中心とした様々な“感染症”や“病原体”について中村先生ならではの考えを述べています。
【第1章】 オウム真理教教団内で真面目に考えられていた「細菌戦」
【第2章】 中国のペスト流行と日本軍による細菌戦
【第3章】 バイオテロはなぜ無くならないか
【第4章】 世界中を震撼させたスペインかぜ
【第5章】 感染災害~COVID-19の戦略~

★ 藤嶋昭先生の本
「名言に学ぶ豊かな生き方過ごし方 科学者が感動した言葉と写真」
 (北野書店、2022年4月15日刊行)
 酸化チタン光触媒の発見者として世界的に知られている藤嶋先生は、古今東西の名言を学ぶ研究者でもあります。その成果を後輩たちに伝えることで科学者としての情操を磨き、学問に取り組む糧を蓄積して人生を豊かにしようという呼びかけをしてきました。
 これまでも「時代を越えた科学者の名言」、「中国古典の名言・理系のための名言」、「やさしい科学者の言葉と論語」など、次々と名言や蘊蓄ある言葉、教えを紹介してきました。今回は写真家の杉浦隆先生の作品と組み合わせた名言集です。どのページを開けても、美しい写真が見られ、そこに名言が添えられて読む人を新たな世界にいざなうという趣向です。


★ 馬場錬成理事長の本
沖縄返還と密使・密約外交 宰相佐藤栄作、最後の1年
(日本評論社、2022年4月30日刊行)
今年は沖縄返還から50年という節目になります。その時期に満を持して書き上げた沖縄返還の裏面史です。著者は当時、読売新聞社会部の事件記者として沖縄返還反対闘争などを取材。外務省機密電信文漏洩事件で逮捕された毎日新聞の西山太吉記者事件の取材担当者でもありました。
1990年ころからアメリカで沖縄返還交渉の公文書類が次々と公開され、驚くべき真実が明らかになりました。同時に佐藤首相は、極秘で民間人を密使に使い、沖縄だけでなく中国との国交復興も目指した「外交の私物化」を展開していました。数々の知られざる史実を明らかにした渾身のノンフィクションであり、各界に波紋を広げています。


倉澤治雄さんの本
 「新型コロナワクチン 不都合な真実」
(高文研、2022年5月2日刊行)
科学ジャーナリストとして次々と問題提起を発信している倉澤さんが、コロナワクチンの不都合な真実に切り込みました。自身のお孫さんのことも引き合いに出しながら、接種効果に疑問を呈する科学的な見解を駆使して読者に訴えています。
決してワクチン反対派ではありません。科学的な論拠を積み重ねた結果、科学ジャーナリストとしての信念に立って訴えた科学書です。読み進みながら、周辺の子どもたちのことを否応なく考えざるを得ない問題の科学ノンフィクションです。


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本研究会アドバイザーの黒木登志夫・黒川清両先生が相次いで、書籍を上梓します。その予告をお伝えします。楽しみに待ちたいと思います。
★ 黒木登志夫先生の本(2022年5月20日刊行予定)
中公新書『変異ウイルスとの闘いーコロナ治療薬とワクチン」が間もなく刊行されます。2020年12月に刊行した『新型コロナの科学』の続編でワクチン、治療薬などの進歩について執筆しています。特にワクチンに関しては4章を当て、その開発裏話など詳しく書いたものです。医療ひっ迫についても解析し、変異ウイルス、ワクチンの理解にも大いに役に立つと思います。
★ 黒川清先生の本(2022年夏以降に刊行予定)
現在日本を憂うる数々の課題を実証的に示しながら、緊急対応策を提示する問題の書です。停滞から凋落へ向かう日本に、歯止めを掛けないでいられない信条あふれるものです。