お知らせ
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知財敗戦の本質 ~ソニーで識った経営戦略と知財
日時:2024年4月9日(火)午後6時~8時 会場:日本記者クラブ・小会議室
講師:守屋文彦氏(金沢工業大学・虎ノ門大学院客員教授、2017年よりHead of Nokia Technologies Japan)
1978年ソニー株式会社 知財部門入社。Sony America駐在、知的財産渉外部長、 知的財産部長、VP 知的財産センター長、ソニー知的財産ソリューション(株)取締役社長を経て、現職。
日本知的財産協会2010年度理事長、産業構造審議会 知的財産政策部会 特許制度小委員会 委員、同審査基準専門委員会 委員などを歴任。2017年知財功労賞特許庁長官表彰受賞。
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今回の知財委員会は、荒井寿光委員長、中村嘉秀副委員長が、直近の知財現場の中で最も注目すべきテーマは何かを話し合い、中村副委員長が古巣のソニーを舞台に活動してきた守屋文彦氏に話をしてもらうことになりました。中村さんが次のような問題意識を示し、守屋さんがこれに応じる形で話をしていただくことになりました。
中村さんのコメント
このところ知財の分野では技術の進化とともに今までの常識が通用しない時代に入っていると思われる。特にライセンスの分野では地殻変動的な変化を見せております。
今まで産業エコシステムの頂点に君臨し特許問題などにはかかわったことの無い自動車会社が、繋がる車や自動運転といった今後の「飯の種」を表面に出した途端、自動車も通信端末のひとつと主張する通信業界の「餌食」になり、先ずヨーロッパ、アメリカ、韓国そして最後に日本という風に少しずつ通信業界の軍門に下りつつあります。
ここでも日本の閉鎖性と自動車会社と部品業界との力関係が問題になり日本は世界的にも最後に解決するような状況です。
自動車業界は依然として納得した解決ではないみたいですが彼等が変わらない限り、日本は技術的にはそれなりの力を持ちながら、戦略で世界潮流の後塵を拝するという残念な状況が続くのはと危惧します。
そこで元ソニーで知財の責任者を務めその後フィンランドのNOKIAの日本法人で通信関係のライセンスの責任者を務めている、日本では外資系のライセンスに最も精通した守屋文彦さんに、世界の先端技術ライセンスの現状と日本の何が問題かを話していただき世界の潮流に触れる機会を設けたらと思っております。
文責・馬場錬成