お知らせ

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第6回生命科学委員会開催のご案内

2016/03/26

第6回生命科学委員会は服部正平先生(早稲田大学 理工学術院 先進理工学研究科)の腸内細菌の生体と機能『』のご講演です。

第6回はオープン・スタイルです。一般の方にも公開しますのでどなたでも(会員の方以外でも)聴講できます。申し込みは一番下のメールアドレスまでお願いいたします。

【開催要項】

日時:4月22日(金)午後7時~8時半

会場:プレスセンタービル9階 会見場

演題:「日本人の腸内細菌叢の生態と機能」

 

講師:服部正平(早稲田大学 理工学術院 先進理工学研究科)

参加費:1000円(資料代とコーヒー代です)

 

【講演要旨】

人体には数百種・数百兆個の常在菌が生息している。これら常在菌の住処は口腔、胃、腸、皮膚など全身にいたるが、その種類や菌数、組成比は生息部位によって異なり、それぞれ固有の細菌叢(マイクロバイオータ)が形成されている。とくに、腸内細菌叢はもっとも多種類の菌種で構成され、宿主の健康と病気との関連性からも古くから研究されてきた。しかし、その菌種数の多さ、難培養性細菌の存在、個人間での高い多様性などが理由で、その実体は長く不明のままであった。ところが、近年における次世代シークエンス技術の革新的な進歩により、その総体ゲノム(マイクロバイオーム)を丸ごと調べるメタゲノム技術を用いて、細菌叢が有する遺伝子情報を枚挙することが可能となった。また、2008年には国際コンソーシアムIHMC(International Human Microbiome Consortium)が設立され、マイクロバイオーム研究が国際的かつ大規模に推進されるようになった。これらの研究によって収集された細菌及び遺伝子情報から、腸内細菌叢の精密な全体構造が明らかになるとともに、腸内細菌叢の変容が代謝系、免疫系、神経系のさまざまな疾患と密接に関係することや便微生物移植に代表されるように腸内細菌叢(その構成常在菌)が想像以上に強力かつ多彩な生理活性を有することが明らかになってきた。本講演では、次世代シークエンサーと情報学を用いたメタゲノム解析によって明らかとなった日本人の腸内細菌叢の生態と機能の特徴を紹介する。

参考資料

  1. 服部正平 監修:細胞工学 特集「体内の細菌が作るもう一つの世界マイクロバイオームの驚異」(秀潤社 2013).
  2. 大野博司・服部正平 編集:実験医学 増刊「常在細菌叢が操るヒトの健康と疾患」(羊土社 2014).

 

申し込み:21世紀構想研究会事務局(氏名、人数、連絡先をお知らせください)

kosoken-kosoken☆ml.galileo.co.jp(☆を@に変えてメール送信下さい)