お知らせ
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第149回21世紀構想研究会の報告
- 2020/07/26
天秤座の巡り合わせで人が集まる
東京・神楽坂の東京理科大学に数学体験館があります。数学者の秋山仁先生(1946年10月12日生まれ・天秤座)が館長さんです。
第149回21世紀構想研究会は、秋山仁先生の楽しい講演会と数学体験館の見学、そしてケーキとコーヒーの茶話会という楽しい夏休みの一日でした。
占星術師の立木冬麗さんによると、秋山先生の生まれた星座の天秤座は、太陽が獅子座入りして人気の室に幸運な星がやってきたこともあり、イベントなどをやると多くの人たちが集まる運に巡り合っています。
この日の講演会にも、小学生から70歳代の大人まで、多くの人たちが集っていました。天秤座生まれの方は、発表会、展覧会、セミナーなど開催するなら今が絶好機だそうです。「沢山の人たちがあなたのところに集まってくれますから」ということでした。
数学の中でも確率論が支配!?
秋山先生によると、宇宙を理解するには数学がわからないと理解できない。数学の理論が宇宙を支配している。生命科学のゲノムのらせんコードの解読、IPS細胞など、これらもすべて数学の論理が基盤になっているとのことです。
数学をもっとお勉強しておけばよかったと秋山先生の講義が身にしみました。
秋山先生はとても大事なことを何気なく語ってくださいました。
「だいたい、小学校、中学校、高等学校、大学とすべてにおいて大事な分野は確率なんですよ。確率さえ押さえておけば、小学校から上にいっても、よくできる子となるし、またその上になっても、よくできる子となる」
それをもっと早く知っていれば、「うちの子供たちに確率しっかり学ばせたのに。うちの子はもう社会人です」とは、参加したお母さんの言葉でした。
今、小学生のお子様がいらっしゃれば、大事なのは確率です。記憶だけの勉強などよりも、確率が大事だそうです。
確率をしっかり押さえておけば、やがてあなたのお子様は理系の星となり、宇宙開発、生命科学などの研究者、医学者として一流になり、世界で有名な博士になれるかもしれません。
大人の感想文(立木冬麗、主婦・占星術師)
最適停止の論理で恋占い!?
本日のプログラムの中で一番面白かったのが、Optimal Stopping 日本語で言うと、最適停止の論理です。別名、引き際の数学というそうです。
この「最適停止の論理」を論文に書いた日本の首相がいたそうです。鳩山由紀夫元総理(1947年2月11日生まれ・水瓶座)がスタンフォード大学の博士論文で書いたものだそうです。
こんな場合はどうするのか
誰を雇ったらいいの?(従業員)
誰と付き合ったらいいの?(お見合い相手)
この最適停止の論理、数学はすべてを予見し、数学はすべてを言い当てることができるそうです。
まず10名の従業員候補者の面接をしたとします。
1人目、2人目、3人目に来た人は何点など、とりあえず採点しておく。
4人目、5人目にはだいたい、最高点をつけるような人が登場することが多いそうです。
6人目、7人目は2位以内に入る。
8人目は3位以内に入る。
9人目は5位以内に入る。
10人目は必ず素晴らしい人となり、採用することになる。
これは数学的理論、最適停止の理論で出たもので、多くの場合間違いはないそうです。
従業員募集したら、4人目か、5人目に面接した人、または10人目に面接にした人を選ぶと間違いないということだそうです。
秋山先生はこの最適停止の理論をNHKで「ナンパのアタリ、ハズレ」として取り上げようとしたら、「そんな下品なこと困る」と言われてできなかった、残念と言っていました。
つまりこれは夫、妻、恋人選びにも、この理論は当てはまるのかしら?
もし当てはまるとなると、最愛の人は初恋の人ではなく、人生、4度目の恋、5度目の恋で運命の人が出てくる?
または沢山恋をしたら、10番目の恋の人があなたの人生のホンモノの最愛の人になる?
ということでしょうか。
どちらにしても、最低10人と恋をしなければ、ホンモノには当たらないというのが数学の世界で決められた人間の運命なのでしょうか。
数学の法則を分かりやすく講義
高校生の感想文(小山笙護・高校1年)
秋山仁先生の講義では、とても興味深い問題ばかり話していただきました。色々な話を聞き、数学の面白さを知ることができました。
特に興味深かったのは、最適停止理論でした。確率でどんな状況でも対応できる法則があると知って、とても驚きました。実際に実験して、結果が予想どうりになることが、とても不思議でした。
秋山仁先生の講義では、数学を研究することで、社会の中で色々な分野に応用できることを知りました。
先生の話を聞いていて、さらに詳しく知りたくなりました。今回は限られた時間だったので、機会があればまた是非お話を聞きたいと思いました。
小学生の感想文(小山勇誠・小学6年)
最初は、数学のことがイマイチよくわからなくて話についていけるかなと思っていました。
けれども先生の話を聞いていくうちにさまざまなことを教えてもらいました。例えば、嘘を見抜ける方法を数学を使ってやってみたり、どのタイミングが一番やめどきがいいのかなどを数学を使ってやってみたりなどです。このような機会があったからさらに数学のことに興味を持てました。
数学体験プラザで楽しい体験
東京理科大学・神楽坂キャンパス 近代科学資料館地下1階・数学体験館
https://oae.tus.ac.jp/mse/taikenkan/
入場料 無料
開館時間 水曜・木曜・金曜 12:00~16:00
土曜・日曜 10:00~16:00
数学体験プラザ
立体・多面体/サッカーボールと正二十面体、ほか
サッカーボールの表面は正五角形と正六角形からできています。では、正五角形と正六角形はそれぞれ何個ずつあるでしょうか?
いろいろな曲線/サイクロイド滑り台、ほか
直線、円弧、サイクロイド曲線、楕円弧の4本の滑り台では、どの滑り台のボールが一番早く下に転がり落ちるでしょうか?
円錐曲線/円錐曲線説明器、ほか
直円錐を平面で切った円錐曲線は切り方によって、円、楕円、放物線、双曲線が現れます。これらの曲線は、日常生活の中で多くの事柄に関係します。
平面図形、定幅図形/マンホール、ほか
「マンホールのふた」の形は、なぜ円形なのでしょうか? いろいろな形のふたで確かめてみましょう。
確率・統計・順列・組合せ/二項分布パチンコ、ほか
板に等間隔に釘が打ってあります。上の中心部から一度にたくさんの小球を転がすと、台の下部にたまる小球はどのような分布になるでしょうか?
ゲーム・パズル/花びら取りゲーム、ほか
円状に並んだ花びらを2人が交互に、1回に1枚か2枚の花びらを取ります。このゲームに勝つためにはどのようにしたらよいでしょうか?
新しい定理、離散数学/ペンタドロン、ほか
「ペンタドロン」というたった1種類の五面体をいくつか使って、平行六面体、切頂八面体、六角柱、菱形十二面体、長菱形十二面体などの平行多面体を作ってみましょう。
などたくさんの楽しい数学実験装置で楽しい体験ができます。
仕上げは楽しい談話の茶話会
東京理科大学ポルタで参加者が集まって楽しい茶話会を開きました。