お知らせ
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日中科学技術協力は進めることができるのか? 報告1
- 2021/09/19
21世紀構想研究会・オンライン・シンポジウム
日中パラダイムシフトの時代を乗り越えて
PDF版はこちらです。日中科学技術協力は進めることができるのか報告1
中国の科学技術の躍進は、これまでの先進諸国を圧倒する状況となってきた。600年に始まった遣隋・遣唐使の時代から連綿と続いてきた日中の交流は、重層多岐にわたる歴史であり、そこに関与した歴代の人々の層の厚さは他の国々を圧するものがある。
中国の科学技術の急速な進展に端を発する米中の緊張関係の高まりで、日中の科学技術交流には経済的な安全保障が求められるようになってきた。国際情勢の新たな展開の中で、日本と中国の科学技術交流と協力をこれまでのような形で推進することができるのか。できるとしたらどのような形でできるのかをこのシンポジウムで考えてみたい。
【開催要項】
開催日: 2021年9月9日(木) 午後2時~4時20分
方 式: ① Zoomによるシンポジウム
② YouTubeで公開
21世紀構想研究会オンライン・シンポジウム(前半) – YouTube
21世紀構想研究会オンライン・シンポジウム(後半) – YouTube
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パネリスト(順不同、敬称略)
沖村憲樹(国立研究開発法人科学技術振興機構名誉理事長)
1940年生まれ、中央大学法学部卒、科学技術庁入庁、研究開発局長、科学技術政策研究所長、科学技術振興局長、長官官房長、科学審議官、科学技術振興事業団専務理事、理事長。独立行政法人科学技術振興機構中国総合研究交流センター上席フェロー、同日本・アジア青少年サイエンス交流事業推進室室長、国立研究開発法人科学技術振興機構名誉理事長。中国北京交通大学特任教授、中国科学院大学名誉教授、大連理工大学名誉教授、武漢理工大学名誉教授、ハルピン工程大学名誉教授などを歴任。2015年に中国国家友誼賞、2016年中国国際科学技術協力賞を受賞。2018年、改革開放40年間で最も影響力のある外国人専門家に選出、2019年、中華人民共和国建国70周年記念賞などを受賞。
倉澤治雄(科学ジャーナリスト)
1952年生、東大教養学部基礎科学科卒、フランスの国立ボルドー大学第三課程博士号取得(物理化学専攻)。日本テレビ報道局で科学、警察、司法、防衛を担当。北京支局長、経済部長、政治部長、メディア戦略局次長、報道局解説主幹などを歴任。科学技術振興機構・中国総合研究センター・フェロー、科学ジャーナリストとして活動。主な著書に『原子力船“むつ”虚構の航跡』(1988年、現代書館)、『『原発爆発』(2013年、高文研)、『原発ゴミはどこへ行く?』(2014年、リベルタ出版)、『福島事故に至る原子力開発史』共著(2015年、中央大学出版部)、『中国、科学技術覇権への野望』(2020年、中公新書ラクレ)など。
白川展之(新潟大学工学部工学科協創経営プログラム准教授)
1973年生。広島県職員、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、文部科学省科学技術・学術研究所(NISTEP)主任研究官を経て2020年10月より現職。慶應義塾大学博士(政策・メディア)。 専門は、技術経営論(イノベーション政策、研究評価、地域産学官連携、未来洞察)、社会情報学(科学計量学、政府・地域情報化・シビックテック)。科学技術政策に関するレポートを多数執筆。公益財団法人未来工学研究所特別研究員、一般社団法人コードフォージャパン設立時社員・フェロー。
モデレーター
永野 博(21世紀構想研究会副理事長、工学アカデミー顧問)
慶應義塾大学工学部・法学部卒。科学技術庁に入り、西ドイツの日本大使館(在ボン)で科学技術・原子力を担当。文部科学省国際統括官,同省科学技術政策研究所長、科学技術振興機構理事、政策研究大学院大学教授。イーター国際核融合エネルギー機構財務監査委員会議長、経済協力開発機構(OECD)グローバルサイエンスフォーラム議長などを歴任。米国科学振興協会(AAAS)フェロー、慶應義塾大学理工学部訪問教授、日本工学アカデミー顧問、科学技術振興機構研究主幹など。著書に『世界が競う次世代リーダーの養成』(近代科学社、2013年)、『ドイツに学ぶ科学技術政策』(同社、2016年)
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開会挨拶(馬場錬成理事長)
馬場 21世紀構想研究会オンラインシンポジウムを開会します。タイトルは、『日中科学技術協力は進めることができるのか』という、大変刺激的なタイトルになっておりますが、これからの日中交流問題についていろいろと意見を出し合いたいと思います。本日のシンポジウムの報告は、YouTubeで公開し、朝日新聞東京版の朝刊、9月30日木曜日に1ページでこのシンポジウムの詳報を報道する予定でございます。
永野博(モデレーター)このシンポジウムの趣旨は、中国の急速な発展で米中の緊張関係が高まり、経済的な安全保障の話も出てきていますが、日本と中国は千年以上の交流の歴史があるということは、いろいろな人々の層の厚い関係がずっと築かれてきているというわけですので、そういう中で、今後の日本と中国を科学技術交流と協力をどのように行っていけうるのかということを考えてみたいと思っております。
まず初めに沖村憲樹さんに基調講演をお願いします。
沖村さんは科学技術庁で研究開発局長、振興局長、官房長、科学審議官などをされた後、科学技術振興機構(JST)の理事長をされました。JSTでは中国関係の協力の仕事を立ち上げられまして、中国総合研究交流センターの上席フェローをされ、現在はアジア青少年サイエンス交流事業推進室長ということで、JSTの名誉理事長となられていますが、中国でも中国科学院大学、大連理工大学、武漢理工大学、ハルビン工程大学等の名誉教授などもされております。
2015年に中国国家友誼賞、2016年に中国国際科学技術協力賞を受賞されましたが、2018年には改革開放40年間で最も影響力のある外国人専門家ということに選出されておりま2019年には、建国70周年記念賞なども受賞されております。